2020年11月29日(日)、「高専ロボコン2020 全国大会」がオンラインで開催されました。明石高専からは、近畿地区大会で審査員に推薦されたCチームと、全地区大会の終了後に競技委員会に推薦されたAチームの計2チームが出場しました。
【大会概要】
競技テーマ名は「はぴ☆ロボ自慢」。ロボットで世界中の人をハッピーにするようなパフォーマンスを披露します。予選ラウンドでは、全28チームが順に2分間のパフォーマンスを披露し、審査員によって50点満点で採点されます。そして上位6チームが決勝ラウンドに進出し、3分間のパフォーマンスを披露します。50点満点で採点され、予選ラウンドとの合計点が最も高いチームが最優秀賞となります。
【選手宣誓・大会パフォーマンス】
開会式にて行われた選手宣誓で、明石高専ロボ研の部員が選手宣誓をしました。例年とは違った形式でも大会を開催していただいたことに感謝し、世界中の人々をハッピーにするパフォーマンスを披露することを誓いました。
全国の立候補者の中から審査によって選んでいただけたことを嬉しく思います。
予選ラウンド19番目に出場したAチーム『明石新快速（あかしんかいそく）』は、電車のつり革を清掃するロボットを製作してきました。
地区大会に出場したロボットは、車両基地などの乗客がいないときに動かす前提でした。しかしコロナウイルス感染防止のためにはできるだけすぐに掃除する必要があると考え、全国大会に向けた改良では、乗客のいる運用中の車内でも清掃ができるようにしました。そのために、清掃用のアームが人の顔に当たらないように動きをコンパクトにしたり、ARマーカーを用いた画像認識技術を利用して人や荷物のあるところを飛ばして移動できるようにしたりしました。
さらに、まるで本物の電車のような内装を製作したり、車内アナウンスでロボットの説明をしたりと演出にもこだわりました。
競技委員会推薦チームの発表から全国大会までは3週間しかないのですが、地区大会での評価の高さから推薦チームに選ばれると信じ発表を待たずして改良を始めていたため、大きくパワーアップできました。
社会の課題にしっかりと向き合い、実用化も視野に入れたロボットに期待が高まりましたが、得点は34.1点で暫定8位となり、決勝ラウンド進出とはなりませんでした。
予選ラウンド22番目のCチーム『バンドロイド』は、「ロボットと人がコラボしたバンド」をコンセプトに音楽で人々をハッピーにするロボットを製作してきました。
地区大会からの改良では、よりバンドらしさを追求し、ベースを演奏するロボットを新たに追加したり、地区大会で評価されたモータの演奏にステッピングモータも追加したりしました。ほかのロボットもより安定した演奏ができるように機構に改良を加え、テーマカラーを設定してロゴを塗装するなど外装にも例年になく力を入れました。演奏する曲はバンドらしく「天体観測」（歌：BUMP OF CHICKEN）に変更しました。
また、演出はライブ会場を意識して、サイリウムを振る観客をイメージした応援ロボットを並べたり、明石高専音楽部のご協力をいただき音響・照明設備も用意したりしました。そして地区大会で見つかった課題として画質・音質の悪さがあったため、高速な回線を使用できる明石高専階段教室に変更して挑みました。
会場側では演奏がきれいに聞こえていましたが、またも配信映像と音の乱れが多くなってしまいました。原因はZoomの設定だったのですが、地区大会からの改良点が多く製作に時間がかかり、練習時間がほとんど取れなかったため本番まで気づくことができませんでした。
本来の実力を審査員に届けることができず、得点は28.6点で暫定18位となり決勝ラウンドに進出することはできませんでした。
【大会結果】
両チームとも予選ラウンドで敗退してしまいましたが、Aチームは特別賞（東京エレクトロン株式会社）を受賞しました。
決勝ラウンドに進出できなかったことは残念ではありますが、今年は3年連続の全国大会出場、そして初の2チーム出場となり、ロボット製作技術やチームマネジメント能力も徐々に向上していると思います。優勝・ロボコン大賞の受賞には着実に近づいてきているのではないかと感じた大会でした。
今年も高専ロボコンに出場するにあたって、ひょうご科学技術協会、明石市、明石高専後援会・同窓会・明機会、ACT135、そして多くの個人の方々にご支援をいただきました。感謝を申し上げます。また、オンライン開催となった今大会で会場の音響・照明を担当してくださった明石高専音楽部・高専祭実行委員会の方々にも感謝いたします。そして、ライブストリーミング、バーチャル会場で応援していただいた皆様、本当にありがとうございました。
今後の大会がどのように開催されるのかわからない状況ではありますが、明石高専初の全国優勝、ロボコン大賞の受賞に向けて、私たちにできる最大限の努力をこれからも続けてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
YouTubeでライブストリーミング配信された映像とチーム紹介PVはこちらからご覧いただけます。
- 【高専ロボコン2020】全国大会
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