高専ロボコン2020 3年連続全国大会出場!

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2020年10月18日(日)、「高専ロボコン2020 近畿地区大会」が開催され、明石高専ロボ研からA, B, Cチームの計3チームが出場しました。
記事の公開が大変遅くなりましたが、大会の様子と結果について報告します。

【大会概要】
今年の高専ロボコンは、ロボコン史上初のオンライン開催となり、各高専の学校内や自宅からWeb会議ツール「Zoom」を通してバーチャル会場に接続して行われました。
競技テーマ名は「はぴ☆ロボ自慢」。新型コロナウイルスの影響で社会が大きく変わってしまった中、ロボコニストたちが人々をハッピーにさせるパフォーマンスを披露します。ロボットの台数やフィールドの大きさ、出場メンバーの人数にも制限がなく、例年になく自由度が高いルールとなっています。
予選ラウンドでは全18チームが2分間のパフォーマンスを行い、審査員により50点満点で採点されます。そして上位5チームが決勝ラウンドに進出して3分間のパフォーマンスを行い、最も優れていたチームには最優秀賞が贈られます。

【パフォーマンス ~予選ラウンド~】

第5試合に出演したのは、Aチーム『明石新快速(あかしんかいそく)』です。
毎日多くの人が利用する電車の車内は、人の手によって消毒作業が行われています。そこに着目しロボットがつり革を消毒・掃除するという、コロナ禍で生まれた実用的なアイデアで勝負します。
つり革掃除ロボットは全自動でポールを移動し、2本のアームでつり革を挟んで消毒していきます。光センサを用いてつり革の位置を認識することで、確実につり革のある場所でロボットの移動が止まるようになっています。また、2台の小さな床掃除ロボットが足元を移動しながら床に落ちたウイルスやごみを掃除していく様子も披露しました。パフォーマンスの初めにはスライドを用いながらロボットのテーマについてのプレゼンを行い、実用化に向けたテーマ設定の素晴らしさもアピールすることができました。
審査員による得点は41点となりました。


第16試合に出演したBチーム『日月体育大学(めいたいだい)』は、2年生の部員がチームリーダーを務めるチームです。
ロボットによる集団行動を披露することを目的に製作してきましたが、コロナ禍の活動時間の制限もあり思うように製作が進まず、ロボットの台数は本来の16台から3台に減ってしまいました。さらに、前日のテストランではロボットが思うように動かず、当日も必死に調整が続けられました。その甲斐あって、3台のロボットが動いているところはなんとか披露することができましたが、完璧な動作は見せられませんでした。
得点は35点となり、残念ながら決勝ラウンドに進出することはできませんでした。


予選ラウンドのいちばん最後に出演したのは、Cチーム『バンドロイド』です。
本来は第9試合にパフォーマンスを披露する予定だったのですが、回線トラブルが起きていたため出演順を最後にしていただきました。オンライン開催となった今大会ならではのトラブルに、部員たちの不安な表情が見られました。
『バンドロイド』のテーマは「ロボットと人がコラボしたバンド」。プログラムで動くロボットによる正確な楽器の演奏に乗せてチームメンバーたちが歌います。より本格的な演奏となるように、明石高専音楽部と高専祭実行委員会の方にご協力いただいて音響にも力を入れました。
技術的な面では、一般的な楽器である電子ピアノ、エレキギター、電子ドラム(すべて部員の私物!)に加えて、周波数を制御することで音階が聞こえるブラシレスモータも楽器として使っていることが特徴です。
予選では「パプリカ」(歌:Foorin)を演奏し、「高専生がロボコンで歌う」という斬新なパフォーマンスにバーチャル会場やSNSも盛り上がりました。得点は44点で予選ラウンドを2位で通過しました。

【パフォーマンス ~決勝ラウンド~】

決勝ラウンドは、5チームのうち予選ラウンドでの点数の低い順にパフォーマンスを披露します。
第2試合の「明石新快速」は、予選ラウンドの実用的なロボットの動きに派手な演出が加わりました。照明が落とされた会場(明石高専 合併教室)で、つり革掃除ロボットはBGMに合わせてLEDの色を変化させながらキラキラと輝いています。実用化されたときには夜の車両基地でも見る人を楽しませるようなロボットとなりました。床掃除ロボットもまたLEDを光らせながら動きますが、一見ただ掃除をしているように見えます。しかし最後に種明かしがあり、長時間露光で撮影したカメラで見てみると「明」の文字が浮かび上がりました!予選からのパワーアップでさらに見る人をワクワクさせるようなパフォーマンスになりました。


次いで第4試合の「バンドロイド」は、演奏する楽曲を変えて挑みました。演奏したのはロボコンのテーマソングである「無我夢中」(歌:トータス松本)です。例年、大会会場やTV放送で流れているこの曲にはロボコニストのさまざまな思いがつまっており、チームメンバーの歌声にも気持ちがこもります。「無我夢中」を演奏するにあたって、インターネット上に楽譜が公開されていないため楽譜を書ける部員が一から制作するなど、音楽分野の知識を持った部員も大活躍しました。3分間ミスなく演奏することができ、審査員や観客の印象に残ったのではないかと思います。

【大会結果】
Cチームは審査員推薦により全国大会出場が決まり、さらにモータを使った演奏が評価され技術賞を受賞しました!
Aチームはアイデア賞と特別賞(ローム株式会社)を受賞しました。そして全地区大会が終了後の11月9日に、競技委員会推薦により全国大会に出場することが決まりました!
明石高専の全国大会出場は3年連続となり、これまでの連続出場記録を更新しました!

 

【ライブストリーミング映像】
YouTubeでライブストリーミング配信された映像は以下のリンクからご覧いただけます。

11月29日に開催された全国大会については次の記事をご覧ください。