高専ロボコン2019全国大会 特別賞受賞

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2019年11月24日(日)に、「高専ロボコン2019 全国大会」が東京・両国国技館にて開催されました。明石高専からは「明石『超』乾燥(アカシスーパードライ)」が出場し、1回戦敗退ながらもローム株式会社より特別賞を受賞しました。

今年の競技テーマ名は「らん♪ RUN Laundry」。2台のロボットが3種類の洗濯物(Tシャツ、バスタオル、シーツ)を干します。Vゴールはなく試合終了時の得点を競いますが、相手チームと同点の場合は干された洗濯物の「全体的な美しさ」で勝敗が決まります。昨年に続き自動ロボットの製作が必須なことに加え、ロボットが柔らかいものを扱うという難易度の高い競技となっています。

「明石『超』乾燥」は、完成度の高いロボットを作り上げ全国優勝することを目標に活動してきたチームです。地区大会からの約1ヶ月間、改良と練習を積み重ねました。手動ロボット「スコッピー」は改良版のロボットを新規に作り直すことで、洗濯物回収や干す動作が高速になり、さらに相手チームの洗濯物回収の妨害も可能となりました。自動ロボット「オリオン」は移動の高速化や洗濯物を干す位置の高精度化を行いました。

また、シーツやコントロールステーション(競技フィールド外に設置して自動ロボットとの通信ができる)にも工夫が凝らされています。シーツには「明石『超』乾燥」の文字とイラストをプリントし、観客の印象に残るようなものになりました。また、コントロールステーションに設置されたカメラは試合中にロボットの写真を撮影し、その写真を自動的にTwitterでツイートする機能を搭載しました。この機能は特に高専生の間で話題になり注目を集めました。

明石高専はくじ引きにより1回戦第5試合に出場することが決まりました。相手は九州沖縄地区優勝校の熊本高専八代キャンパスです。強豪校が相手とはいえ、大会前日のテストランでは安定した動作を見せており明石高専の活躍に期待が高まっていました。

いよいよ試合本番。セッティングタイム中に放映されるチーム紹介ビデオでは、某飲料を想起させるチーム名が国技館に響き、観客席からは笑い声があがりました。試合では、相手チームの妨害をしつつ素早く確実に洗濯物を回収していきます。順調にロボットは動き、明石は1分50秒というトップレベルのタイムですべての洗濯物を干し終えました。これまでの練習の成果を存分に発揮しましたが、相手もすべての洗濯物を干し、 20-20 の満点での審査員判定です。結果は 八代5-明石0 となり、残念ながら1回戦で敗退となりました。明石の洗濯物も十分きれいでしたが、八代の洗濯物には全くしわがなかったことが結果に影響したのだと思います。

試合後、選手たちは涙を流していました。準々決勝に復活できるワイルドカードにも期待していましたが、明石高専の名前が呼ばれることはありませんでした。 優勝できる実力を持っていたのにもかかわらず、審査員判定で1回戦敗退というとても悔しい結果となりました。しかし、これまでにないほど完成度の高いロボットを作り上げ、チームの目標のひとつを達成しました。そして1回戦とは思えないようなハイレベルな試合をすることができました。その実力を認められたのか、表彰式ではローム株式会社より特別賞をいただきました。

大会出場にあたって、ひょうご科学技術協会、明石市、明石高専後援会・同窓会・明機会、ACT135、そして多くの個人の方々にご支援をいただきました。感謝を申し上げます。また、会場やライブストリーミングで応援していただいた在学生、卒業生、現旧教職員、保護者の皆様、本当にありがとうございました。未だ成し遂げられていない全国優勝とロボコン大賞の受賞に向け、日々努力を続けてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。